読売新聞販売店「YC野洲」の立入好造代表(59)(野洲市小篠原)が7日、新型インフルエンザウイルスの感染力を抑える手洗い用洗浄剤(50ミリ・リットル)60本とマスク200枚を野洲市に寄贈した。
洗浄剤は、同市小篠原在住の岩井一夫さん(59)が社長を務めるベンチャー企業「ジェイシーエス」(大阪市中央区)が、京都産業大と大阪府立大の協力を得て開発し、昨年12月から発売。ヒノキ、ヒバから抽出した「ヒオキチノール」や添加した亜鉛成分が、ウイルスの感染力を低下させるという。
立入代表は、小学校の同級生だった岩井社長から洗浄剤の効果を聞き、鳥インフルエンザの流行に備え昨年、マスクとともにまとめて購入。豚インフルエンザ流行で薬品やマスクが品薄なのを知り、一部を役立ててもらおうと2人で市役所を訪れた。
各国で感染が拡大していることを受け、市は急きょマスク2000枚を発注したが、現在の保管は1000枚だけ。山仲善彰市長は「予防に万全の体制で臨むが、万が一の際には有効活用したい」と述べ、岩井社長は「地元に貢献できれば、うれしい」と話していた。
(2009年5月8日 読売新聞)