【ロサンゼルス=飯田達人】「スリラー」などが世界的にヒットし、「ポップス界の王様」と呼ばれたマイケル・ジャクソンさんが25日正午(日本時間26日午前4時)過ぎ、ロサンゼルス市内の自宅で倒れ、救急車で病院に運ばれたが心不全で死亡した。
50歳だった。26日に検視が行われる。
ロサンゼルス・タイムズ紙などによると、午後0時26分、高級住宅街にあるマイケルさんの自宅から通報があり、救急隊が駆け付けたが、既に呼吸をしていなかった。近くのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の付属病院に搬送中も救急隊員が心肺機能の
東京ドーム公演で熱唱するマイケル・ジャクソンさん
同紙によると、2005年ごろから腰痛が悪化し、鎮痛剤を服用していた。7月から来年3月にかけて、ロンドンで計50回の復帰コンサートを行う予定で、今年春に4時間にわたって医師の健康診断を受けたが、特に問題はなかった。最近は専属トレーナーについてエアロビクスもしていたという。
インディアナ州出身。兄弟4人とともに「ジャクソン5」としてデビュー。1971年にソロ活動を始め、抜群の歌唱力と独特のダンスで人気者に。「ビリー・ジーン」「今夜はビート・イット」「スリラー」などを収めたアルバム「スリラー」(82年)は1億枚以上の売り上げを記録し、「世界で最も売れたアルバム」としてギネスブックにも認定された。その後もアルバム「バッド」(87年)、「デンジャラス」(91年)などを発表した。
世界でのアルバム、シングル、ビデオの販売総数は7億5000万枚以上とされる。
03年にはカリフォルニア州サンタバーバラ郊外の邸宅「ネバーランド」で、少年に性的虐待を行った疑いで逮捕され、05年に無罪評決を受けた。また、エルビス・プレスリーの娘ら二人の女性と結婚・離婚を繰り返し、多額の借金も抱えていた。